アゴが痛い・カクカク
顎関節症(がくかんせつしょう)

顎関節症は音が鳴る他にアゴに痛みが出るそうですが、痛くなるのはどうしてですか?
虫歯などを削ってかぶせてを繰り返すと、本来の噛み合わせの高さがズレちゃうんです。
もともと噛んでいたところが、いっぱい歯を治している(詰め物かぶせ物)と噛む位置がどんどん変わっていっちゃうんです。
少し高くて、最初は違和感があっても、だんだんその高さに慣れてくるんですね。

健先生

ある意味、人の順応性ってすごいですね。
まあそうなんですが、でもそこだけじゃなくて他も全部変わっていくと、いつかアゴに来る。
人間の関節で唯一外れるところです、アゴの関節。

健先生

そうですね!確かに外れますね。
普通の関節は外れないけど、アゴは外れる間接で、且つ一番使っているんですよ。
それを唯一つなげているのが、クッションの軟骨「関節円板」なんです。
これが食いしばっているとうまくいかなくなっちゃう⇒痛くなっちゃうんです。

健先生

ちなみに、最初から顎関節症と分かってくる患者さんは少ないと思います。患者さんの訴えとして多いものはどんなことですか?
「アゴの筋肉が痛い」という主訴(しゅそ:患者さんが治してほしいこと)が一番多いですね。
他には、口が開けられない、頬っぺたが痛い、カクカク音が鳴る、などです。
アゴや頬に何かしらの違和感を覚えたら、まずは相談してください。

健先生

アゴの事だからもしかしたら整形外科?と思いますが歯医者さんでいいんですか?
歯じゃないから歯医者じゃダメかと思う方も多いですが、歯医者でOKです。
口腔外科専門医なので的確な診断が出来ると思います、気になったら我慢しないで相談して下さいね。

健先生
顎関節症って何?
顎の痛みがある状態です。
分類を診断し、治療方針のご説明、治療をします。

顎関節症の分類
顎関節症Ⅰ型(がくかんせつしょういちがた)
顎関節円板でなく、咀嚼筋(そしゃくきん:アゴ、頬、頭部にある筋肉。咬筋・側頭筋・外側翼突筋・内側翼突筋)を主体とする筋肉で起こる障害。

顎関節症Ⅱ型(がくかんせつしょうにがた)
関節包(かんせつほう:関節を包んでいる袋状の膜)・靭帯障害(じんたいしょうがい)・関節円板の障害によって起こる。
顎関節症Ⅲ型(がくかんせつしょうさんがた)
アゴの関節円板(※)の復位を伴うか伴わないかによって、aとbの2つに分類されます。
aタイプは、顎を開け閉めした時に、「ガクガク・パッキッ」などの音(関節雑音・クリック音)がする事が特徴です(音がしない方もいます)。
bタイプは、口が開こうとしても、途中で引っかかってしまうことが特徴になります。

参考:顎関節症とは(特徴・分類など)厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト
顎関節症の治療
1. 正確な診査診断
レントゲンやCT撮影、どれくらい口が開くか?口を開け閉めしたときのアゴの動きや左右のバランス、「カクカク」「ジャリジャリ」など関節雑音があるかないかなどを確認し、診断します。
2. 診断に合った治療
顎関節症の分類をして、治療方針が決めます。
顎関節症Ⅰ型の場合はマウスピースを作る、顎関節症Ⅲ型の場合はリハビリがメインになります。
3. 経過観察
初診から2~4週間後に経過観察をし、生活習慣のアドバイスも行ないます。
教えて先生!顎関節症お悩み相談室
Q. 右の奥歯で硬いものを食べると、左側の顎がカクカクと鳴り、関節に負担がかかっている感じがします。
また、最近寝ている時に歯を食いしばっているようで、左側の奥歯の痛みで目が覚めることがあります。
これって顎関節症ですか?
A. ○○○○